受動態とは何か?ビギナーでもすぐに使えるわかりやすい解説と例文集

受動態(Passive Voice)とは何か?

英語を学習する初めの段階で「受動態」という表現を耳にすると、
「何だこりゃ?」と戸惑うことはありませんか?
実は、受動態は文を「誰が何をしたか」よりも、
「何がどうなったか」へ焦点を移すために使われる便利な構文です。
この記事では、受動態の基本から、実際に使える例文まで、
ビギナーでもすぐに実践できるようにわかりやすく解説します。


受動態とは? 概念づける

  • 能動態 (Active Voice) では、主語が行為の主体です。
    例:The teacher taught the lesson.
  • 受動態 (Passive Voice) では、主語が行為の対象(受け手)になります。
    例:The lesson was taught by the teacher.

受動態は主語を「事実・状態」に差し替えることで、
以下の効果が得られます。

効果
1. 作用の対象を強調できる
2. 行為者が不明・不重要の場合に使える
3. 場合によってはフォーマル/ビジネスに適した表現になる

なぜ受動態を使うのか? 使いどころを整理

シチュエーション 受動態のメリット
行為者が不明・不重要 The window was broken.(誰が壊したかは不明)
結果・状態に焦点を当てたい The door is closed.(ドアが閉まっていることが重要)
公式・文章的スタイル The contract was signed on Monday.(公式文書に好まれる)
敬語・遠慮の表現 The project will be completed soon.(相手に配慮した表現)

「受動態はやや堅い」や「使わない」=間違いの発言はいわば誤解です。
むしろ、使い方を覚えておくことで表現幅が広がります


受動態の作り方 ― 文型を覚えよう

現在形 形容詞 形容詞 受動形
主語 + 動詞 (語尾) + 目的語 (S + V + O) S + be (now, simple present) + V3 He reads a book. A book is read by him.
過去形 They built a house. A house was built by them.
過去分詞 He has eaten the cake. The cake has been eaten by him.
未来形 (will) They will finish the work. The work will be finished by them.

受動態の基本構造

[受動語尾(be) + 過去分詞] + by + 行為者
  • be動詞 は時制に合わせて am, is, are, was, were, etc. を使う
  • 過去分詞 は動詞の規則・不規則形を使いこなす
  • by で行為者を示すが、省略することも許される(特に結果が重要な場合)

主語と目的語:受動態の「入れ替えルール」

  1. 能動態の主語 → 受動態の主語
    The dog (主語) chased the cat.The cat (目的語) was chased by the dog.
  2. 能動態の目的語 → 受動態の目的語
    The dog chased (目的語) the cat.The cat was chased (目的語) by the dog.
  3. by … 句で行為者を追加(必要に応じて)

能動態 受動態
The company announced new policies. New policies were announced by the company.
The chef prepared the meal. The meal was prepared by the chef.

受動態で使いやすい表現・フレーズ

カテゴリ 例文 備考
疑問文 Was the window broken? 主語が既に決まっているときに便利
否定文 The letter was not sent yet. not を過去分詞の前に置く
強調 It is the first time this has been seen. 強調したい語の前にbe動詞を配置
感覚・状態 The food tastes fresh. 受動態で感覚を表すと自然に聴こえる
公式・報告 The results were presented to the board. 公式文書でよく使う

受動態の時制を一覧で整理

時制 受動態構文 例文
現在形 (simple present) S + be (am/is/are) + V3 The cake is baked.
過去形 (simple past) S + was/were + V3 The report was written.
現在完了形 S + has/have + been + V3 The project has been finished.
過去完了形 S + had + been + V3 The decision had been made.
未来形 (will) S + will be + V3 The plans will be approved.

ポイント
受動態では be動詞 の時制がそのまま時制を表します。
したがって、過去形になるだけで、動詞自体は過去分詞(形容詞と同じ形)に固定されます。


注意すべきポイント:誤りしやすい落とし穴

  1. by 句を入れ忘れる
    The book was published. → 行為者不明; by the publisher を加えると情報が補完される。

  2. be動詞と過去分詞の一致を忘れる
    The room is cleaned every night. → 正しくは is cleaned
    The room is cleaned by us では is cleaned が動詞形。

  3. 形容詞と過去分詞の混同
    The door was opened. → 過去分詞 opened(動詞)
    The door was open. → 形容詞 open(状態)
    「誰かが窓を開けた?/窓は開いている?」で使い分ける。

  4. 被動の対象を必ず述べないと不自然
    The product was praised. → もっと具体化 → The product was praised by critics.

  5. 受動態が長くなりすぎる
    シンプルに:多くの日本語話者は長い受動文を避ける。
    The application will be reviewed* → The application will be reviewed promptly.


受動態の例文集:場面別に使えるフレーズ

日常会話

英語 日本語訳 用途
The picture was hung on the wall. 絵は壁に掛けられた。 何かが設置されたとき
The homework was completed 宿題が終わりました。 誰がしたかは不明

ビジネス

英語 日本語訳 用途
The proposal was accepted by the board. 提案は取締役会に採択された。 公式文書、会議の議事録
The contract will be signed tomorrow. 契約は明日署名される。 将来の予定

学術・公式

英語 日本語訳 用途
The study was conducted in 2022. この研究は2022年に実施された。 学術論文
The data have been analyzed extensively. データは徹底的に分析されている。 研究報告

ニュース・報道

英語 日本語訳 用途
The bill was passed yesterday. その法案は昨日可決された。 ニュース記事
The incident has been investigated by authorities. 事件は当局により調査されている。 報道での事実報告

受動態と能動態の変換練習

変換例 1

能動態

The chef made the soup.

受動態

The soup was made by the chef.


変換例 2

能動態

Scientists discovered a new species.

受動態

A new species was discovered by scientists.


変換例 3

能動態

They will announce the results tomorrow.

受動態

The results will be announced tomorrow.


変換練習問題

能動態 受動態
The manager reviews the report.
The students will submit the assignment.
She has written a letter.

よくある質問 (FAQ)

  1. 受動態は初心者には難しい?
    初めは「by 句」が省略される例や時制が複雑に見えるかもしれませんが、基本的な「be + 過去分詞」構文を覚えれば慣れます。

  2. 受動態は日本語の「〜される」に直訳できる?
    多くの場合はそうです。「〜される」「〜されている」といった受動的な受動形に置き換えて理解できます。

  3. 受動態の文が長くなると何が問題?
    可読性が下がり、情報が散漫になりやすい。必要なら 能動態に戻す、または by 句を削除 してシンプルにしましょう。

  4. 受動態で「原因」を表すのはどうする?
    The window was broken by the wind.(風が原因) など by で原因を示します。

  5. 受動態が過度に使われると意味が薄くなる?
    受動態は「誰が行ったか」より「何が起きたか」に焦点を当てるときに有効です。逆に「誰がしたか」が重要なら能動態に戻るのが自然です。


まとめ

  • 受動態 は「誰がしたか」ではなく「何が起きたか」を語る構文です。
  • be動詞 + 過去分詞 が基本形で、by 句で行為者を明示します。
  • 時制に合わせた be動詞 の形を覚えるだけで、受動態はいくらでも使えるようになります。
  • 公式文書・報道・学術論文、日常会話など、多様なシチュエーションで活躍します。
  • 変換練習を積むことで、能動態と受動態の使い分けが自然にできるようになります。

これで「受動態」が「難しい」「使う意味がわからない」と思っていた初心者も、
すぐに実務や会話で使えるようになるはずです。
ぜひ日常文やビジネスメールで、受動態を取り入れてみてください。

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