まずは「関係代名詞」とは何か?
英語学習者が直面する壁の一つに、英語固有の文法要素をどう「統合」して使えるようになるかがあります。関係代名詞はその中でも特に重要ですが、初心者にとっては「何のために使うのか」「どんな形に出てくるのか」が見えにくいものです。
ここでは、初級レベルで「まずは知るだけで十分」という観点から、**「関係代名詞とは何か」「どのように使うのか」「よくある間違いをどう防ぐか」**という3つのステップに分けて解説します。
なぜ関係代名詞を学ぶ必要があるの?
→ 文章を短く、流れを自然にするため。
→ 受動態よりも前向きに表現できる。
→ 読者にとって「情報が重複しない」「情報のリンクが分かりやすい」文章になる。
それでは、学習をスムーズに進めるために、まずは基本的な枠組みから確認していきましょう。
H2:関係代名詞の基本形式と構造
関係代名詞は、前文(先行句)と後ろの補足情報(関係節)を接続する役割を担います。一般的に使われる関係代名詞は 4 つです。
| 代名詞 | 書き換え例(先行句) | 使い道 |
|---|---|---|
| who | the man …(男性) | 人(男性) |
| whom | the lady …(女性) | 人(女性) |
| whose | my sister … | 所有格、所有者 |
| which | the book …(物) | 物、事柄 |
先行句とは?
先行句は、関係代名詞が示す対象です。以下のように、先行句は「誰が/何が」などを説明した主語または目的語になります。
例
The girl who sits in the front row is my classmate.
― 前:「The girl」=先行句
― 後:「who sits in the front row」=関係節
受動態での使い方
関係節内では、動詞の活用に注意が必要です。受動態の形をとる場合は、"who" と "which" ではなく "whom" と "whose" を使うケースはほとんどありません。
例:
The book which was written by a renowned author came out last month.
省略可能な要素
関係代名詞の 主語 部分は、文脈が十分であれば省略できます。
例:
The man who/was here yesterday is my uncle. → The man was here yesterday is my uncle.
ただし、"whom" と "whose" は主語に使えません。
H2:ステップ 1 – まずは「who」「which」を正しく使えるように
初心者が避けるべきポイントは「who/ whom で混乱する」「which で物以外を指す」ことです。まずは、基本的に「**人には who、物には which」というルールを押さえましょう。
1. 人を説明する場合
| 先行句 | 関係代名詞 | 例文 |
|---|---|---|
| John | who | John who is our teacher gave us homework. |
| the teacher | who | The teacher who teaches English helped us. |
| the girl | who | I met who has a purple backpack. (※先行句は girl, 関係代名詞 who 指す) |
練習問題
- She is a singer ________ is famous worldwide.
- The boy ________ I saw yesterday won the award.
答え
- that / who (例:she is a singer who is famous worldwide.)
- that / who (例:the boy that/who I saw yesterday…)
2. 物を説明する場合
| 先行句 | 関係代名詞 | 例文 |
|---|---|---|
| a book | which | I bought which is heavy. → I bought a book which is heavy. |
| the car | which | The car which stopped at the corner is mine. |
練習問題
- Do you know the song ________ you mentioned?
- The cake ________ was on the table smells delicious.
答え
- that / which (例:the song that / which you mentioned)
- that / which (例:the cake that / which was on the table)
H2:ステップ 2 – 「whom」と「whose」の使い分け
「whom」や「whose」を使うタイミングは、関係節内での代名詞の機能に応じて決まります。
1. "whom"
“whom” は「目的格代名詞」として使われます。主語の代わりに**「誰を/誰に」**という意味を持つときに入ります。
例
The woman whom I met yesterday is a doctor.
― 先行句:The woman
― 関係代名詞:whom (目的格)
注意点
- 口語では「who」が代用されることが多い。
- 書き言葉やフォーマルな場面で必ず "whom" を正しく使う。
2. "whose"
“whose” は所有格の代名詞で、所有関係を示します。人や物(動物・機械)を示すときに使います。
例
I met a girl whose cat is orange.
The author whose book was banned is speaking today.
練習問題
- He is the man ________ car was stolen.
- She likes the painter ________ style she admires.
答え
- whose (例:the man whose car was stolen)
- whose (例:the painter whose style she admires)
H2:ステップ 3 – 関係代名詞を使わずに書くケースと関係節への置き換え
学習者は「関係代名詞が不要な表現」を使いたいと思います。実際には節を二つ結合する単純な方法と関係代名詞を使う方法があります。
例
- The book is expensive. The book is made of leather.
- The book which is made of leather is expensive.
文法的には両方正しいですが、前者は長い構造になり、後者は一文で情報をまとまりのある形にする。
関係節での情報密度の高め方
| 形式 | 情報の密度 | 例文 |
|---|---|---|
| 分離構文(独立節) | 低 | The cake I bought yesterday, and it was delicious. |
| 関係節 | 高 | The cake which I bought yesterday and it was delicious. |
実践アドバイス
- 関係節は「情報を一つの文に集約」したい時に使う。
- 文章が長くなるときには 「and」 より 「which」 を選びましょう。
H2:よくあるミスとその対処法
| ミス | 正しい表現 | 説明 |
|---|---|---|
| Who を使って動詞が 受動態 の場合 | which または that | 例:The car who was damaged → The car that was damaged |
| whom を主語として使う | who | Whom I saw → Who I saw |
| who を使って物を指す | which | The book who is on the table → The book which is on the table |
| 先行句+関係節で 主語を省略 したが、動詞の活用ミス | 省略せずに正しく動詞を変える | The girl who is in the library is my friend. → The girl who is in the library* is**… |
対策
- 先行句の種類(人・物・所有物)を確認する。
- 動詞の時制・形(受動態/能動態)をチェック。
- 文章を声に出して読んで、自然に聞こえるか確認する。
H2:実践!簡単な関係代名詞クイズ
課題1
I have a friend ________ lives in London.
(1) who (2) whom (3) whose (4) which
課題2
The house ________ we bought last month is spacious.
(1) that (2) who (3) whose (4) whom
課題3
The child who is standing at the back is my brother.
→ 関係節の 主語 が何か?
答え
- (1) who
- (1) that
- 主語は child
H2:まとめ:簡単にマスターするための 5 つのポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 1️⃣ 先行句を明確に | 先行句が人なのか物なのかを判断。 |
| 2️⃣ 「who」「which」で分岐 | 人=who、物=which。 |
| 3️⃣ 目的格は whom を正しく使う | 書き言葉でのフォーマルさ。 |
| 4️⃣ 所有格は whose | 所有関係を表す。 |
| 5️⃣ 情報をまとめる欲求は、関係節で満たせる | 長いリストより一文で! |
以上を押さえておくと、関係代名詞の基本は十分に把握できます。次は「実際に自分で例文を作り、語彙と結びつけてみる」ことをおすすめします。慣れれば、自然に文中で情報をリンクさせる「エモーショナル・ストリーミング」ができるようになりますよ。
H2:更なる学習リソース
| リソース | 内容 | 使い方 |
|---|---|---|
| Oxford English Grammar | 体系的に解説 | まずは章「Relative Clauses」を読む。 |
| BBC Learning English | 短文で練習 | 関係代名詞のクイズを定期的に実施。 |
| Duolingo | 文法練習 | 「who/whom/whose/which」のカードを毎日5題。 |
| Anki | カスタムフラッシュカード | 先行句+関係節のペアを作成。 |
H2:クロージング
関係代名詞は「文章の糸」として機能します。正しく使えるようになると、文章が一層豊かで、読み手にとっても理解しやすくなります。
今回紹介したステップ・バイ・ステップで、まずは「誰が」「何が」なのかをイメージし、手持ちの例文に関係代名詞を1つずつ挿入してみてください。最初は不自然に感じても、多くの練習を積めば自然に使いこなせるようになるものです。
ぜひ、今日学んだ「who」「whom」「whose」「which」を使って、自分だけのオリジナル文を作ってみてくださいね!

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