英語で関係代名詞を省略できる瞬間とできない瞬間ガイド

導入文

英語で「関係代名詞」というと、大抵は who / whom / which / that / whose などを思い浮かべます。
学習者の中には「この語を入れなくてもよいときがある」と聞くことが多く、逆に「ある場面では必ず入れなければならない」と感じる人もいます。
この記事では、どのときに関係代名詞を省略でき、どのときは省略できないのか を、具体的な例文とともにわかりやすく解説します。
特に「省略可/不可」の決め手となる 文法上の要件 を押さえて、英会話やライティングで自然に使い分けられるように目指しましょう。


1. 関係代名詞って何?

簡単に言うと、関係代名詞 は「先行詞(文中で具体物を指す名詞)」と「その後に続く従属節(関係節)”を結びつける語”です。
例:

The book (that) I bought yesterday is fascinating.
  • 先行詞the book
  • 関係子節I bought yesterday
  • 関係代名詞(that)(省略可)

英語には以下の主な関係代名詞があります。

人称 文脈
who/whom the person who called / the person whom I met
which 物・事象 the car which crashed
that 物・人・事象 (制限用) the movie that we watched
whose 所有 the girl whose brother is a doctor
where / when 場所・時間 the city where I was born

2. 「省略できる」基本ルール

2‑1. 制限用(restrictive)節で「目的語」または「助動詞の目的語」になる場合

関係代名詞を省略できる。

省略可例 省略しない例 コメント
The man (who) I saw yesterday. The man who I saw yesterday. who は目的語 → 省略 OK
The book (that) you lent me was great. The book that you lent me was great. that も目的語 → 省略 OK
The song (which) she sang was amazing. The song which she sang was amazing. 同上

ポイント

  • who / which / that主語 にならないとき。
  • 「who」/「whom」も同様に目的語なら省略可。

2‑2. 前置詞が 末尾に置かれる(stranded) 場合

(前置詞句の後ろに関係代名詞を置くとき)
関係代名詞を省略できる。

省略例 省略しない例
The person whom I talked with last night. The person I talked with last night. with を終わりに持った
The car that I was riding in. The car I was riding in. in が末尾

注意
前置詞が前置詞の 頭(pre‑posing) に来ている場合(to whom 等)は省略不可。

2‑3. 省略可ではあっても、文体上省略したくない 場合

  • 口語では who を使い慣れているため、フォーマル書き言葉で whom を省略せずに書く。
  • 文章を読む相手にとって「who/whom が省略されているか分からない」ときは、明示したほうが読みやすい。

3. 「省略できない」ケース

3‑1. 主語 になる関係代名詞

  • 例:The girl (who) was left standing.
  • who句の主語 → 省略不可。

3‑2. 非制限用(non‑restrictive)節

  • 見出し:カンマで区切られ、付随情報として文節が続く場合。
  • 関係代名詞を省略すると文全体が不明瞭になる。
  • 例:
    My sister, **who** lives in Tokyo, is coming tomorrow.
    
    • 「who」を省略すると My sister, lives in Tokyo, is coming tomorrow. となり、意味が通じない。

3‑3. 所有格(whose)

  • whose は常に 必要
  • 例:The boy **whose** bike was stolen.

3‑4. 場所・時間を示す(where / when)

  • 同上。
  • 例:The city **where** I was born...

3‑5. 前置詞句の頭に来る「whom」that で置換不能

  • 例:The person **to whom** I gave the book.
  • 省略不可。

3‑6. 文法的に 正しくない 句を作る

  • The book which I bought yesterday is...which が省略可)

    ただし、文脈

4. 例文で学ぶ「省略できる/できない」切り分け

文章 省略可能か コメント
The student who studied hard passed the exam. いいえ who が主語
The student that I taught yesterday had a question. はい that が目的語
The dog which I saw was huge. はい which 目的語
The dog, which was huge, barked loudly. いいえ 非制限節
The man to whom I spoke is a mayor. いいえ whom が前置詞句のヘッド
The movie that we watched in the theater was good. はい that が目的語、in を末尾
The woman who the manager hired is brilliant. いいえ who が主語(人)
The dress which you bought looks nice. いいえ which が主語
The team whose coach is retiring will face challenges. いいえ whose は必須
The place where we met is still there. いいえ where 必須
The book that (I thought) I wanted to read. いいえ that が主語 → 省略不可

コツ
「関係節の中で先行詞が主語かどうか」を最初に判断。

  • 主語 → 省略不可
  • 目的語または補語 → 省略可
    次に「非制限かどうか」を確認。
  • 非制限 → 省略不可

5. 実際の文脈で使い分けるテクニック

5‑1. カジュアル vs フォーマル

シーン 選択 説明
スマホのメモやチャット who(省略しない) 簡潔さと親しみやすさ
学術論文やビジネスレポート whom / who 正式性を保つ
読者が情報を明確に把握したい場合 省略しない 非制限節 の場合は必須

5‑2. 物語作り

  • 関係代名詞を省略してリズムをつくる:
    The hero who saved the village—her name was Maya—came home.  
    

    ここで who を省略すると短くなりますが、リズムと情報量のバランスを見て決めるとよい。


6. 「whom」 はいつ使うべき? (特別セクション)

  • 一般的:日本語の「whom」に相当。英語学術的には 正式表現 だが、カジュアルでは who が圧倒的に多い。
  • 省略について:
    • 目的語として使うと省略可(the person (whom) I metthe person I met)。
    • 主語として使うと省略不可(the person who/whom I sawwho だけ)。
  • 例:
    The officer whom I assisted was grateful.   // 省略不可 (主語)
    The officer I assisted was grateful.         // 省略可 
    

推奨
カジュアルな場面では who だけで済ませる。
フォーマルな文書では whom を使い、必要に応じて説明的トーンを維持。


7. よくある間違いと対処法

間違い 正しい使い方 解消策
先行詞が主語のときに省略してしまう 省略不可 「the girl (who) was standing」
非制限節にカンマを忘れる 「who/whom」 + カンマで区切る My friend, who lives in Osaka, visited me.
前置詞が末尾にあるのに whom を入れない 前置詞末尾なら省略可 the person (whom) I talked withthe person I talked with
whose を使わなくなる whose 省略不可 the man *whose* dog is cute
where を単に that に置き換える where は必須 the building **where** I work

復習
「主語か非制限か」だけで省略可否を判別できれば、ほとんどのケースを正確に扱えます!


8. 締めくくり

関係代名詞を省略するかどうかは、構文上の役割に左右されます。

  • 主語/非制限節 → 省略不可
  • 目的語 / 補語 / 末尾前置詞 → 省略可

これらのルールを押さえておくことで、英語文章全般で自然に関係代名詞を使い分けられます。
さらに、カジュアルかフォーマルか、読者の期待に応じて「who」「whom」「who/whom」を選択していくと、より精度の高いコミュニケーションが実現します。

ぜひ今後の英文作成の際に、**「先行詞の立ち位置」**と「**制限用 vs 非制限用」**の2軸で確認してみてください。

練習を積めば、語数の削減と情報の伝わりやすさを両立させた、クリーンな英語表現が身に付くはずです!

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